ジャンル | RPG |
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対応機種 | Xbox |
開発元 | ネクステック(現ネクスエンタテインメント) |
発売元 | アトラス |
人数 | 1人 |
メディア | DVD-ROM |
発売日 |
スタンドアローン版、 デラックスパック版 2002年12月5日 |
価格 |
スタンドアローン版 7,800円(税抜) デラックスパック版 12,800円(税抜) |
『真・女神転生 NINE』(しん・めがみてんせい ナイン)はアトラス (ゲームブランド)|アトラスより2002年12月5日にXbox用ソフトとして発売されたコンピュータRPG。当初はネットワーク対応として開発されていたがネットワークシステムの開発が難航、ネットワーク未対応の先行版「スタンドアローン版」とネットワーク対応の完全版「オンライン対応版」とに分けて発売されることになったが、“Xbox Live”にて展開することは非常に困難との事でオンライン対応版の発売は中止された。結局発売されたのはスタンドアローン版のみである。キャラクターデザインは梅津泰臣。
ちなみにオンライン専用ではないため「オンライン版」という表記は間違い。誤解を避けるために「ネットワーク対応版」と表記している記事もある。正式には『オンライン対応版』になり、スタンドプレイの他にネットワーク機能を使って複数人で同時にプレイしたりする事も可能になるはずだった。また、スタンドアローン版の先行発売に伴い新種悪魔の追加や引継ぎなどさまざまな追加要素が盛り込まれる予定だった。
「NINE」とは9番目という意味ではなく、キャラクターの持つ「LAW(秩序)-NEUTRAL(中庸)-CHAOS(混沌)」と「LIGHT(開放的・公正)-NEUTRAL-DARK(破壊的・邪悪)」という二種類の属性によって表現される3×3のマトリックス(行列)の数を表している。
本作品は『真・女神転生シリーズ』の中で外伝的な位置付けではあるが舞台を「東京大破壊から30年後(真Iの裏側)」と「大洪水から10年後(真Iと真IIの間)」に設定された、『真・女神転生』、『真・女神転生II』のストーリーを完全に引き継いだ正当な続編として開発された。ある意味『真・女神転生III-NOCTURNE』よりも「続編らしい続編」である。なお、操作画面は今までの擬似3Dダンジョンからフルポリゴンへと変更されている。
2011年現在、移植もリメイクもされておらず、Xbox360で互換起動させることもできないため、販売もサポートも終了したXboxでしかプレイすることができない。
ストーリー[]
202X年、東京。ICBMの惨禍を辛うじて生き延びた人々は、地下都市で生活を送っていた。その苦しい現実からの逃避のため、人々は中央管理局の用意した仮想空間、「イデアスペース」へのダイブにのめり込んでいった。
1990年代を再現したイデアスペースでは時々、「ノイズ」と呼ばれるバグが発生していた。ノイズは利用者に危害を加えることもあり大変危険なため、中央管理局はノイズの除去や治安維持を行う「デバッカー」と呼ばれる部隊を結成した。ある事件をきっかけに主人公はデバッカーに採用され、さまざまな事件に遭遇する。
他シリーズとの相違点[]
- 戦闘システム
- 本作品ではリアルタイム・フルオートで進行する戦闘システムが採用されている。プレイヤーはあらかじめ戦闘時の行動を大まかに指定することができ、キャラクターはそれにしたがって行動を起こす。なお、戦闘時の行動を直接指定することもできるが、1ターン目の行動を厳密に指定することはできないため、その行動をうまく制御することが重要となる場合がある。
- RTS
- ストーリー上でハッキングを行う際には、リアルタイムストラテジー(RTS)と呼ばれる戦闘システムが採用される。これは戦闘場面だけでなく、移動もリアルタイムで行われるシステムである。余談だが、RTSのときに用いられる主人公たちを表すシンボルは、真・女神転生シリーズでフィールド移動の際に伝統的に用いられる記号である。
- 宝石
- 本作品では経験値の概念はなく、主人公のレベルは装備している宝石によって決定される。また、宝石には『容量』が設定されており、その大小によって連れて歩く仲魔や装備が制限される。
- 邪教の館
- 邪教の館では仲魔の合体の他に、仲魔の容量の圧縮や仲魔の暗号化、モジュール化、プラグイン化等を行うことができる。モジュール化・プラグイン化を行うことにより、仲魔に好きな能力を付加することができる(モジュール合体)。また、仲魔がこれまでに倒した敵の種類に応じて、種族シフトと呼ばれる特殊な変化を起こすこともできる。
真・女神転生 NINE オンライン対応版[]
当初、本作品はネットワーク対応と発表されていたが、2002年7月の発表でスタンドアローン版とオンライン対応版の2種類を発売する計画に改められた。そして、2002年12月にスタンドアローン版が販売されたものの、2003年8月にXboxからのオンライン対応版の発売を中止し、今後PCでの展開が正式に発表された。なお、オンライン対応版を引き継ぐ形で完全な新作オンラインゲーム女神転生IMAGINEがMicrosoft Windows XP|WindowsXP用のMMORPGとして開発された。
主要登場人物[]
- アズマ ケイ(性別選択可・名称変更可)
- 本編の主人公。デバッカーになったのをきっかけに、人類の運命を左右する事件に関わることになる。家族は母親のミエコと妹のエミ。なお、主人公の性別によりバラキ・スミレとムビオラ・ミランダの立場やセリの性別が変化する。
- バラキ(男)/スミレ(女)
- 真Iで言う所の、カオスヒーロー&カオスヒロインに当たる存在。主人公と同性のキャラクターは主人公の親友として、異性のキャラクターはエミの同級生として登場する。
- ムビオラ(男)/ミランダ(女)
- 真I的な表現をすれば、ロウヒーロー&ロウヒロイン。中央管理局のデバッカー。主人公と同性のキャラクターは親友のパートナーとして、異性のキャラクターは主人公のパートナーとして登場する。
- フェリス
- 中央管理局総長。主人公と親友をデバッカーに推薦する。
- ツヅミ
- 中央管理局局長。デバッカー達に様々な指令を与える。尚、ある事情により、彼とは最も多く刃を交えることとなる。
- ハヤシ
- 何かと主人公の邪魔をする人物。その正体は一部のルートでのみ明らかになる。
- シキ
- 自称『力を失った天使』。ある目的を達成するため、主人公たちを導く。
- ナイトウ
- ガイア教を導く謎の人物。但しその行動原理にはガイア教の教義とは異なったものが隠されている。
- セリ(主人公と同性)
- 中央管理局のデバッカー。ウラヒメミキのライブに現れたノイズに負傷させられる。
- スティーブン
- シリーズを通して登場する、車椅子に座った人物。主人公たちの危機を救う。
- 花屋の美女
- 新宿の花屋に勤める女性。ルートによってはその正体が明らかになる。
関連ゲーム用語[]
- 中央管理局
- 現実やイデアスペースを管理する団体。東京の支配者である。イデアスペース内では東京都庁に拠点を置く。
- イデアスペース
- 中央管理局が作成した仮想空間。本編の主な舞台である。
- ナビ
- 中央管理局から利用者に一体ずつ与えられた悪魔型ナビゲーション・プログラム。主人公はナビを仲魔の中から一体、自由に選択することができる。ナビは聞き込みを行ったり容量、マグネタイトの消費を抑えたりするなど、様々に主人公を補助する。
- ノイズ
- イデアスペース内に発生する悪魔の形をした謎の存在。プログラムのバグであると中央管理局は主張している。
- デバッカー
- 中央管理局が結成した警備部隊。デバッガ+ハッカーという意味の造語である。
- ドール化
- イデアスペースで利用者が死亡するなど大きなショックを受けた場合、その人の精神が現実世界でも破壊されてしまう現象。そのため、ノイズの放置は大変危険である。
- 地下都市・海上都市
- 現実世界で人々が生活している場所。ゲーム開始時点では人々は地下都市で生活を送っているが、とある事件により、海上都市で生活するようになる。
関連項目[]
- グノーシス主義
外部リンク[]
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