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デビルサマナー 葛葉ライドウ

超力兵団
ジャンル RPG
対応機種 プレイステーション2(PS2)
発売元 アトラス
人数 1人
メディア DVD-ROM
発売日 2006年3月2日
2006年12月7日(Best版)
価格 6,800円(税別)
2,940円(Best版)
対象年齢 15歳以上対象
デバイス “PlayStation2”専用メモリーカード(8MB)100KB以上
デュアルショック2専用
  

デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 超力兵団』(デビルサマナー くずのはライドウ たい ちょうりきへいだん)は、2006年3月2日にアトラスから発売されたプレイステーション2用コンピュータRPG。「女神転生シリーズ」の作品であり、「デビルサマナーシリーズ」の第3作目。大正時代の悪魔召喚師(デビルサマナー)が帝都を脅かす悪魔たちと戦っていく。原案・メインキャラクターデザインは金子一馬、ディレクターは山井一千。

本項では、小説作品『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 死人驛使』についても併せて記載する。

概要[]

本作は『真・女神転生III』『DDSアバタール・チューナー1、2』に次いで発売された、PS2では4作目の女神転生シリーズで、PS2初のデビルサマナーシリーズにあたる。従来のシリーズ作品とは様々な面で差別化が図られている。

特徴的なのは、『真・女神転生デビルサマナー』をはじめ、多くのメガテンシリーズが1990 - 2000年代という現代から近未来が舞台だったのに対し、本作はその60年以上前の「大正二十年」という架空の時代の帝都・東京が舞台で、従来のシリーズにないレトロな雰囲気になっている。そのためコンピュータなどは登場せず、主人公のライドウは「封魔管」に悪魔を封印し使役する悪魔召喚師(デビルサマナー)となっている。一部、超力兵団の軍事機器やロケットなどオーバーテクノロジーもある理由で存在する。また、システム面では、シリーズで初めてアクション戦闘を採用している。

米題『Shin Megami Tensei: Devil Summoner: Raidou Kuzunoha vs. The Soulless Army』。海外ゲームサイト「Game Spot」の2006年度Game Of The Yearにおいて「Most Long-Winded Game Title(もっとも長ったらしいタイトルで賞)」を受賞している。

2008年10月23日には続編作品『デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 アバドン王』が発売された。

ストーリー[]

大正二十年。和の文化に刺激的な洋の文化が流入し急速に発展していた時代、「悪魔」と呼ばれる異形の者たちが帝都を脅かしつつあった。

悪魔召喚師・十四代目「葛葉ライドウ」を襲名した主人公は帝都守護の任を請け負い、表向きは探偵見習いの学生として暮らしつつ、裏の顔はデビルサマナーとして悪魔の関わる怪事件を解決していく。

ある日、帝都で探偵社を営む鳴海とその部下である葛葉ライドウの下に、一件の依頼が舞い込む。依頼主の少女、大道寺伽耶は二人に「私を殺して下さい」と告げる。そしてその真意を聞けぬまま、伽耶は鳴海とライドウの眼前で赤いマントの憲兵によっていずこかへと連れ去られてしまう。捜査の中で明らかになる伽耶の家に伝わる奇怪な伝承、事件の背後に潜む怪しげな影の存在。行く手を阻む数々の怪異を仲魔を駆使して切り抜け、ライドウは国家を揺るがすことになる事件の真相へと迫っていくのだった。

主要登場人物[]

十四代目 葛葉ライドウ(本名は設定されておらず、プレイヤーが自由に入力)
「十四代目 葛葉ライドウ」の名を継いだデビルサマナーの少年。帝都守護の任を命じられている。「鳴海探偵社」で探偵見習いとして働いており、帝都各地の様々な情報を入手し、悪魔絡みの事件があればデビルサマナーとしてその解決に当たる。
NPCである女生徒達の話によれば、「絵草子からそのまま抜け出してきた王子様」のような、極めて端正な容貌の持ち主。
身に纏う外套の下には愛用の刀と銃、そして悪魔を収めるための管を装備する。
帝都にある「弓月の君高等師範学校(ゆづきのきみこうとうしはんがっこう)」の生徒でもある。常に帽子をかぶっており、銭湯でも脱がない。
ライドウの装備
退魔刀
初期状態では赤光葛葉(しゃっこうくずのは)と呼ばれる刀(超公式ふぁんぶっくより、正しくは「赤口葛葉」らしい)。
ライドウはこの刀で煉獄撃、修羅虎突き、羅刹龍転斬りなどの技を繰り出せる。
防御に使うことも可能で、物理攻撃はおろか銃弾や魔法などもガードし、ダメージを最小限に抑えることができる。
また、悪魔の力を刀に宿すことで防御属性や攻撃力、刀の銘が変化する。
拳銃
コルト社の商品としては初のダブルアクションの銃であるコルトライトニング。
装填している銃弾によって様々な属性攻撃が可能。
また、仲魔と協力して「火烈魔弾」、「無怒魔弾」などの合体技を放つこともできる。
封魔管
悪魔を封じるための金属製の管。中はマグネタイトが充満している。
サマナーランクに応じて扱える数が増えていく(最大12本)。
マント
葛葉の武具を隠し、社会に溶け込むために着用している。
なお、詰襟に外套という服装は、大正中期以降の都市部の旧制高校や師範学校では寒冷期には一般的であった。
道具
解毒符、解封符、解石符、鎮心符などの様々な護符を使い、仲魔にかけられた状態異常を治療することができる。
もちろん傷薬などの回復道具もある。
ゴウト
正式名称は業斗童子(ゴウトドウジ)。黒猫の姿だが高い知能を持つ。ゴウトの話す言葉はデビルサマナーにしか届かず、他の人には鳴き声にしか聞こえない。姿形は猫そのものなので「動物としての猫の本能」には逆らえない。口調はくだけた感じで、若輩のライドウを導く。
業斗童子は葛葉一派の禁忌を犯した人間が戒めとして一定期間その姿にされる、一種の刑罰を受けた存在であり、各地のデビルサマナーの所へサポート兼従者として派遣されている。ライドウに付いているゴウトは葛葉一族でもかなり優れた能力を持つ1人だったらしく、デビルサマナーについてもかなり詳しい。
業斗童子にされた経緯は不明だが、ライドウにとって非常に頼りになる存在となる。
鳴海(なるみ)
帝都に建つ銀楼閣という名のビルヂングにて、オカルト事件を多く扱う「鳴海探偵社」を営む男でライドウの上司。
明るく飄々とした性格で、普段はなるべく楽に生きることをよしとしているため、しばしばライドウ一人に仕事を押し付けたり、報酬額で依頼を選り好みしたりとチャランポランな振る舞いを見せる。しかしその一方で困った人間は見過ごせず、また私利私欲で弱者を貶めるような輩には徹底的に立ち向かう熱い心の持ち主でもある。
過去の経歴には謎があり、軍部や政府筋にコネを持っている。ライドウがデビルサマナーであることも承知している。
朝倉タヱ(あさくら たゑ)
新聞記者として「帝都新報」に勤める女性。大正の世において、女性であることで差別されるのを嫌う勝気な性格で、女性の地位向上を目指している。
尊敬する平塚雷鳥にあやかって「葵鳥(きちょう)」という筆名を用いている(性別判断がつきにくい名前の方が取材に有利だという側面もある)。
自らの足で現場を取材し、それで記事を作成する現代的な方法を編み出したやり手だが、思い込みが激しくおっちょこちょいなため、周囲は親しみを込めて「タヱちゃん」と呼んでいる。新聞記者を勤める一方、民俗学のノンフィクション作家を目指している。
都市における怪奇現象と民俗学的な関わりを追求しており、その調査の過程で鳴海探偵社に出入りするようになった。
大道寺伽耶(だいどうじ かや)
古くから続く名家で、帝都でも有数の資産家である大道寺家の一人娘。「桜爛女学院(おうらんじょがくいん)」に通っており、紫色のセーラー服を着ている。物静かで穏やかな性格であるため、使用人や学友たちからも慕われている。
実は大道寺家の血筋には今回の事件の引き金となる重大な秘密が隠されており、彼女が誘拐される原因にもなっている。物語におけるキーパーソンになる存在。
八咫烏(ヤタガラス)の使者
顔を覆面で隠した女性。天津神の系譜に連なり日本という国家を霊的に守護する組織、ヤタガラスのエージェントである。
帝都の守護を葛葉一族のライドウに依頼する。またライドウの活動をサポートし、異界開きの儀式や空間転移など、尋常ならざる能力を持っている。
ライドウとは帝都郊外の名もなき神社で連絡を取り合う。
Dr.ヴィクトル(ドクター ヴィクトル)
生命創造に執念を燃やす天才科学者。「業魔殿」の主で悪魔合体や治療を行ってくれる。
各国を放浪した後、日本にたどり着いた。100歳を超えているという噂もある。
佐竹健三(さたけ けんぞう)
関東羽黒組の若頭。背中に大黒天の刺青を彫っている。弱きを助け強きをくじく、いい意味での任侠人で、配下や街の人々からの人望は篤い。
千寿区深川とそこの遊郭を縄張りとして統括し、銭湯・大國湯を愛用している。
大道寺清(だいどうじ きよし)
大道寺家当主、猛の弟で伽耶の叔父にあたる。病に倒れた猛に代わり大道寺家を支えようとしているが、力不足なのは否めない。
深川に紡績工場を持っていたが経営が破綻してしまい、金策に苦労している。工場の部下達や周囲への心配りには優れた気性の優しい人物のようだ。
ラスプーチン
1916年に暗殺されたとされるロシアの怪僧。本作品の設定では実は死んではおらず、死を偽装して生き延びていた(史実でも“不死身”だと噂されていた)。
「魔トリョーシカ(マトリョーシカ)」というロシアの民芸品を模した封魔具から悪魔を召喚するダークサマナー。自己の欲望に忠実な人物で、金のためならどんな依頼でも引き受ける。現在はある雇い主の意向により、超力兵団計画をサポートすべく、日本の帝都に潜伏中である。
宗像(むなかた)
日本帝国 陸軍 少将にして超力兵団計画を発足させた人物。
「超力戦艦」「超力戦車」「超力光線」といった超兵器の開発を提案し、それらを以って欧米列強の脅威に対抗すべきだとしていた。
当然議会や軍部首脳からは非現実的と却下されたが、彼は何らかの魔的な力と手を結び、計画を現実化すべく様々な活動を秘密裏に行っているようだ。

システム[]

封魔術
戦闘で出会った敵悪魔は弱点を突いて動きを止めた後、「封魔術」によりライドウの持つ管に封印することで仲魔(仲間の悪魔)にすることができる。ただし、自分のレベルより高い悪魔、悪魔が凶暴化する満月時は封魔できない。また封魔に条件がある種族、屍鬼ゾンビー・ボス悪魔など封魔できない種族もいる。
仲魔
封魔した仲魔は戦闘時に召喚することで、一緒に戦うことができる。約80種類の仲魔はそれぞれに能力に違いがあり、管属別に分けられる。また、『真・女神転生III』同様、仲魔も戦闘で経験を積むことでレベルアップする。
管属
  • 紅蓮属 - 火を司る悪魔の総称。
  • 銀氷属 - 水や氷を司る悪魔の総称。
  • 雷電属 - 雷を司る悪魔の総称。
  • 疾風属 - 風を司る悪魔の総称。
  • 蛮力属 - 力を司る悪魔の総称。
  • 外法属 - 邪を司る悪魔の総称。
  • 技芸属 - 芸を司る悪魔の総称。他の管属とは逆に満月時でないと封魔できない。
悪魔合体
本作の悪魔合体システムは「バイナリー」「サクリファイス」「シュミット」の三種に分類される。悪魔合体は業魔殿で行える。
バイナリー
二体の悪魔を合体させ一定の合体法則に基づいて新しい仲魔を作り出す。いわゆる二身合体。悪魔両者の忠誠度がMAXである必要がある。希に合体事故が発生し予期しない悪魔が生まれることもある。
サクリファイス
一方の悪魔に他方の悪魔を吸収させてステータスアップを行う。吸収する側の個体はそのままで、能力値のみが吸収される側の成長度合いによって上昇する。忠誠度MAXでなくても合体できる。
シュミット
ライドウの持つ刀(赤光葛葉)に悪魔を吸収させてパワーアップさせる。いわゆる剣合体。悪魔の忠誠度がMAXである必要がある。吸収した悪魔の種族とレベルによって性能、そして剣銘が変化する。
合体技
仲魔は戦闘中、敵の弱点を突いたり、敵の攻撃を無効化することで、テンションが上がっていく。そして、テンションが最大値に達すると、ライドウと仲魔が協力する専用技を繰り出すことができる。仲魔の魔力をライドウの刀や銃にこめて攻撃したり、特定の攻撃を防ぐバリアを張るなど、仲魔ごとに多彩な技を持っている。
仲魔の特殊能力
仲魔は様々な特殊能力(捜査スキル)を持っており、能力を活かした捜査を行うことができる。どんな仲魔も管属に依存する捜査スキルを必ず一つ所持しており、仲魔によってはもう一つ捜査スキルを持つ。ちなみに捜査スキルの使用による消耗はない。
捜査スキル
発火
紅蓮属特有の能力。主に捜査対象の心を燃え上がらせるが、場合によっては物に火をつけることもできる。
冷却
銀氷属特有の能力。主に捜査対象の心を落ち着かせるが、場合によっては水を凍らせることもできる。
現場検証
雷電属特有の能力。隠された物を発光させる。
偵察
疾風属特有の能力。周囲の敵や宝物を探索する。アイテムを拾ってくることもある。
力まかせ
蛮力属特有の能力。捜査対象(重い物)を動かす。
読心術
外法属特有の能力。捜査対象の心を読む。
匠の技
技芸属特有の能力。移動中にたまに職人芸を披露しようとする。実行させると、仲魔の一人(ライドウ含む)に様々な効果を及ぼしたり、アイテムを変化させたりする。
侵入
狭い場所に入れる。主に体の小さな仲魔が所持する。
飛行
高い所にある物を取ったりする。主に空を飛べる仲魔が所持する。
色じかけ
魅惑の空気を放ち、捜査対象を魅了することができる。主に色気のありそうな仲魔が所持する。
ゼニ・ガットメン
移動中、たまにお金を拾う。
ヒロ右衛門
移動中、たまにアイテムを拾う。
インネンオーラ
次の新月まで、敵に遭遇する確率を上げる。
高嶺の花
次の新月まで、敵に遭遇する確率を下げる。
単独捜査
操作キャラを仲魔に切り替えて、仲魔に捜査させることができる。ライドウでは進入できないような場所を捜査することができるが、単独捜査時に敵と遭遇した場合は仲魔のみで戦わないといけない。

舞台[]

舞台となるのは大正二十年の帝都・東京。文明開化より60余年を経たここでは多くの人が集ったためか、現実と「異界」の狭間があいまいになり、悪魔と呼ばれる存在が姿を現しては様々な怪事件を引き起こしている。悪魔は通常の人間には見ることや自分から触れることはできないが、霊感の高いデビルサマナーはそれら異形の存在を感じ、倒すこともできる。都民の足は主に電車で、帝都を縦横無尽に行き来している。

矢来区 筑土町(やらいく つくどちょう)
現在の新宿区神楽坂にあたる。東西は坂上と坂下、南北は神楽坂と軽子坂に挟まれた地域。富士子パーラー、老舗甘味屋「釘膳」、そば屋「伊坂屋」などの商店街、多聞天を奉った寺院などがある。女学生の姿も見える。
金王屋(こんのうや)
軽子川沿いにある由緒正しい古物商。店主曰く「帝都随一」とのことで銃弾、傷薬、護符、酒など様々な道具を販売している。道具の下取りも行っており、特に古美術品は高額で買い取っている。
業魔殿(ごうまでん)
金王屋の地下にあるDr.ヴィクトルの研究所。悪魔の情報を分解・再構築する生命情報攪拌装置があり、悪魔合体を行ってくれる。また、怪我や状態異常の治療も行っており、死んだ仲魔すら生き返らせると言われている。デビルカルテにはデビルサマナーの仲魔の情報が記載されており、登録された悪魔はお金を払うことで召喚することができる。
鳴海探偵社(なるみたんていしゃ)
銀楼閣の三階にある鳴海の探偵社。最先端の設備が揃えられており、2号自動式卓上電話やタイプライター、蓄音機や雀卓まである。行動の記録や捜査記録の閲覧ができる。ちなみに銀楼閣があるのは、現在で言えばアトラス本社がある辺りになる。
中条区 銀座町(ちゅうじょうく ぎんざちょう)
大きな建造物が並び、モダンガール、モダンボーイが行き交う帝都最大の繁華街。道も広く、路面電車が走っており、自動車の姿も見える。この地域で怪人「赤マント」が出没すると世間を騒がせている。
ミルクホール新世界
帝都唯一の召喚師御用達の店。ミルクホールとは現代で言う喫茶店のことで、新世界では召喚師の能力をしばらくの間上昇させる特製のソーダ水を出している。また、さまざまなデビルサマナーたちが集い情報交換をしている。仲魔をMAGと交換することもできる。
千寿区 深川町(せんじゅく ふかがわちょう)
江戸時代の佇まいを今なお残す下町。極道の関東羽黒組が幅を利かせている。
銭湯「大國湯」や見世物小屋、遊郭などがある。
港東区 晴海町(こうとうく はるみちょう)
海に面した景勝地で、赤レンガや石畳が目立つ異国情緒溢れるハイカラな港町。外国人住宅や帝国海軍の本拠海軍省があり、遠景には鉄塔のそびえる桜田山が見える。
志乃田(しのだ)
帝都の中心から遠く離れた地域。
名も無き神社
志乃田の山奥にひっそりと立っている名も無き神社。葛葉一族が利用している神社で、デビルサマナーがある合図をすることでヤタガラスからの使者を呼び出すことができる。
葛葉の里(くずのはのさと)
帝都より遠く離れた何処とも知れぬ場所にある葛葉一族の里。古より脈々と悪魔召喚の技を伝えてきた場所で、十四代目葛葉ライドウはここで厳しい修行を積み、誉ある「葛葉ライドウ」を襲名した。

関連書籍[]

  • デビルサマナー 葛葉ライドウ対超力兵団 超公式ふぁんぶっく(ISBN 4-7577-2847-6 2006年6月14日発売 エンターブレイン)
    • 本作の設定資料集。他にも「真・女神転生シリーズ」の様々な設定が解説されている。

小説版[]

デビルサマナー 葛葉ライドウ 対 死人驛使』(-くずのはらいどう たい しびとえきし)は、2006年10月30日に発売された小説。PS2用RPG『デビルサマナー 葛葉ライドウ』のノベライズで、『超力兵団』のプレ・ストーリーにあたる。著者は蕪木統文、キャラクターデザインおよびイラストは金子一馬が担当。

大正二十年の帝都でささやかれる「東京驛で死人が歩く」という噂の謎を追う十四代目 葛葉ライドウの目の前に立ちはだかる不死の強敵。そして、謎のデビルサマナー「葛葉キョウジ」とは…。

主要登場人物(小説版)[]

十四代目 葛葉ライドウ
本作の主人公。帝都守護の任を請け負ったデビルサマナー。不吉と呪詛を絶つ刀「霧螺魔叉(ムラマサ)」とコルトライトニングのカスタムタイプの拳銃を使い、封魔具「管」より悪魔を召喚し使役する。先代の葛葉ライドウすら倒せなかったという不死の怪物と対峙する。好物は大學芋。ちなみに、本作においてライドウの本名が「錠平」と設定されている。
十三代目 葛葉ライドウ
十四代目ライドウの先代。孤陋の妖闘人(ころうのようとうにん)と呼ばれ、ゴウトやヤタガラスの使者ともほとんど接触することなく、一人で数多くの悪魔を屠ったとされるデビルサマナー。
鳴海昌平(なるみしょうへい)
鳴海の項目を参照。
ゴウト
ゴウトの項目を参照。
ドアマース
ライドウの仲魔の一人。白黒の毛並みを持つ女性の狗悪魔。「スタンハウリング」という特殊能力を使う。口ではライドウに文句を言っているが、ライドウを大いに慕っている。ケルト神話では冥界の門番らしい。
ジャックランタン
ライドウの仲魔の一人。イングランドの鬼火に由来する南瓜頭の悪魔。手に持つ角灯は闇を照らし、目くらましや探索にも活用できる。
アテルイ
ライドウの仲魔の一人。悪路王とも同一視された東北の英雄に由来する。筋肉隆々の巨漢で、埴輪を思わせる鎧を身に着け怪力と防御力に優れる。口元を鉄製の口枷で覆われており、一召喚ごとに一小節だけ詩を謡うことを許されている。
初代 葛葉キョウジ
ライドウとは別の家系のデビルサマナー。白い着流しに雪駄を履き、七星剣を持ちヤクザのような風貌をしている。陰陽系の術が得意だが、任務達成のためならば犠牲者をいくら出すことも厭わないため、他のサマナーからは疎んじられ「狂死(キョウジ)」と呼ばれる。『真・女神転生デビルサマナー』に登場し平成の世で悪魔退治業を勤める葛葉キョウジはこれの末裔。
ヨシオ
淀橋本願寺に妹・音江(ネエ)と共に住まう十代はじめの少年。東京驛で見掛けたという生き別れた母親の捜索をライドウに依頼する。
サイガ
顎鬚を生やした壮年の華族男性。物語においては白のタキシードを着込み、ある意図の下に東京驛にてパアティを開催する。ある歴史上の人物の末裔でもある。

外部リンク[]

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